身近に潜む盗聴の脅威
最近ではテレビ番組でも取り上げられるようになり、盗聴が「身近に潜む脅威」という認識が広まってきた。
まさか自分が盗聴されることはないだろうと、手放しに安心してしまうのは危機感が足りないのかもしれない。最近では、インターネットを利用すれば盗聴器を簡単に入手することが出来るようになっているものである。親しい友人、あるいは恋人であっても、何らかの目的があって盗聴器を仕掛ける可能性がないとは言えない。
盗聴器の種類も多岐に及ぶのだが、気をつけなければならないのはその見かけだ。近年主流となっているのが、コンセント型の盗聴器である。誰かから貰い受けたとしても、普通であればそれが盗聴器だという考えには及ばないだろう。最近ではボールペンやマウスに扮した盗聴器まであり、見かけだけでは判断出来ないようになっている。
そのため、日頃から部屋の中で目にしている物が盗聴器だった。そんな事態に陥る可能性もあるのだ。もしかしたら、自分は盗聴されているのではないか。不安に思う点がある場合は、自分で盗聴器を探すことも可能である。自分で発見する方法をいくつか挙げてみよう。
盗聴器を自分で発見する方法
盗聴器が簡単に入手出来るようになったのと同様に、盗聴器発見器も容易に手に入れることが出来る。こちらもインターネットで入手出来、店舗によっては家電量販店で販売されていることもある。発見器の使用方法は簡単だ。盗聴器が設置されているのではないかと、不審に思っている箇所がある場合、その近くへ発見器を近づけるだけである。盗聴器からは電波が発信されているので、その電波に反応することで発見器がブザーを発するようになっている。
ただ盗聴器発見器と一口に言っても、多くの製品が販売されている。値段にも大きい幅があり、値段相応の性能となっているので、より精度を求めるのであれば、値段の高いものを選ぶ方が無難と言えるかもしれない。
盗聴を疑ってはいるが、発見器をわざわざ入手するまでもないと考えている人の場合は、FMラジオを利用する方法もある。実は盗聴器の多くが、FMラジオと同じ周波数を発信しているのである。自宅にラジオがあればそれを活用してみるのもよい。
具体的な方法だが、まずはFMラジオを受信出来る状態にする。この時、周波数は一番低いところにセットする。その後、ゆっくりと高いところへと調整していく。その調整中、FMラジオから流れている音声が、部屋の中からした場合は盗聴器が設置されているであろう。あとはその場所を探るだけなのだが、FMラジオを移動させる。移動中、一番音量が大きくなった地点、その周辺に盗聴器が設置されているのである。
ラジオは大抵の家庭にあるものなので、市販の発見器を購入するよりも手軽に利用できるのでおすすめの機器と言える。ただし注意しなければならないのが、FMラジオで発見できるのは全ての盗聴器ではないということだ。中には通常とは違った周波数を利用する盗聴器もあるので、「全ての盗聴器の発見の方法に使えるわけではない」ということを覚えておこう。
盗聴器を設置される理由
そもそも盗聴器を設置される理由としてはどのようなものがあるのだろうか。やはり多いのが、恋人から設置されるケースだ。恋人であれば家へ入る機会は多く、時には部屋に一人きりということもあるであろう。浮気を疑っていたり、あるいは別れることになった腹いせに盗聴器を設置されることもある。
意外なところでは、部屋を借りる前から盗聴器が設置されていることもある。これは、前の住人に対して盗聴器が設置されていたことに気づかずに放置し、そのままになっているケースだ。可能性としては低いのだが、様々な種類の盗聴器があるので、意外なところに設置されていて、気づかないまま部屋を借りてしまうこともあるかもしれない。
いずれにしても、盗聴器を仕掛けられるということは、何者かが部屋に侵入しない限りあり得ない。単なる好奇心から気軽に盗聴出来る世の中になっている。空き巣に入られた場合はもちろん、盗聴されているのではないかと不安に思う点があるのであれば、誰が日頃部屋に出入りしているのかをしっかり確認しておいた方がよいであろう。
最後はプロに頼もう
自分で盗聴器を発見する方法を挙げてきたが、しかしそれは絶対ではない。市販されている機器の精度もあるだろうし、素人が使うため使用方法が適切ではない場合もある。盗聴を疑い、不安に思う点があるのであれば、確実なのはプロに頼むことだ。
探偵業をしている事務所では、盗聴器の発見は大抵請け負っているものである。値段は事務所によって様々だが、高い盗聴器発見器を購入して素人である自分が調査をし、モヤモヤしたままでいるよりは、プロに頼んで不安をすっきりなくした方が安いかもしれない。あまり性能の良くない発見器を購入して、最終的に探偵社に依頼した、などという事態に陥るのは効率も悪く余計にお金も使ってしまう。しっかりと考えてから、発見器を購入するか、最初からプロに頼むのかを検討するようにしよう。